タイメディカルハーブを考える

タイメディカルハーブを中心に「食」と「健康」を考えます。日本では紹介されていないタイメディカルハーブなども紹介していきます。

タイの薬草学 その3<現代の薬のルールと漢方薬>

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日本でもそうですが、「漢方薬」という「薬」として認められている薬草があります。当然、「薬」はお金と時間をかけて開発→臨床実験→認可というプロセスを経て世に出回ります。

実は、飲み薬にはあるルールというものがあります。
それは、30分以内に胃で崩壊し、1時間以内にその効果が現れ、6時間以内に代謝される。というルールです。

1960年代にプエラリアの美容成分が発表されて以来、各国の製薬会社はこのプエラリアの成分(プエラリンをはじめ、プエラリアには様々な植物性女性ホルモンが含まれている)を抽出、研究して「薬」にしようと研究してきました。しかしながら、プエラリアから抽出されたそれらの成分は上記のルールにそぐわないものばかりだったのです。

プエラリアに関しての記事はこちら→ http://miracleherb.info/herb/05.html#pueraria

現在ではロングスパンの薬なども出てきていますのでルールとしては「緩和」されているのかもしれませんが、近年は新薬がほとんどでてこない(新薬の2010年問題)といわれていますので、プエラリアの薬としての研究はひと段落しているようです。
といいながらも、タイハーブの製薬会社の研究は非常に盛んで、恐らくタイハーブから「新薬」が開発される日もそう遠くはないのではないでしょうか。

実際に、植物などにある成分をヒントに作られる新薬の開発は盛んで、インフルエンザの薬「タミフル」は中華料理の香辛料のハッカクからの成分がもとになっています。

ちなみに漢方薬には、日本の伝統的に「効く」事が証明されている(歴史的に臨床がされている)ものがあります。こういったいわゆる「伝統薬カテゴリ」は各国にあるようで、タイでもハーブは「薬」としての認識になる場合も多いようです。