タイメディカルハーブを考える

タイメディカルハーブを中心に「食」と「健康」を考えます。日本では紹介されていないタイメディカルハーブなども紹介していきます。

タイの薬草学 その6<現在の研究>

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以前にプエラリアの研究以降、各国の製薬会社のハーブ研究が落ち着いた。と書きました。確かに「落ち着いた」感はあるのですが、むしろ、研究のやり方が変化したと言った方が適切かも知れません。
これも以前の記事ですが、2010年問題というもののせいで、「新薬」の開発のやり方が変わりました。
他方、生物多様性条約<COP10(2010年)が名古屋で開かれたときには有名でしたが・・・>などの縛りで、「原産国」に対しての公平な分配をしなければならないということなどからも変化の要因かもしれません。

上記の3つの状況もあり、タイでは、次のような方法でも「製薬会社」がタイハーブを研究する形をとっています。(もちろん製薬会社は独自の研究も行っています。)
つまり、タイの大学の研究施設に「研究費」を与えることで、該当するハーブの研究を行わせる形です。これによりもし「薬」ができたとしても、何千億ともいえる開発費を10分の1程度に抑えられるといわれています。タイに限って言えば、もともと「薬草学」の知識が歴史的に豊富な人材がそろっていますので、「研究費」が与えられれば非常に良い成果が得られるでしょう。
このやり方は当然、製薬会社だけではなく、化粧品メーカーや製造メーカーなど、各方面の「開発」の素材として行われており、様々な「特許」が既に出されています。

例として、

ワーンチャックモッルーク(ジャワウコン)に関しての薬理特許・・・
サントリー:脂質代謝改善剤
小林製薬:歯周病治療剤
資生堂:シミ、そばかす、カンパン、日焼け阻害、美肌、美白用皮膚外用剤